2004年に自宅の一部で本屋を始めました。本を中心に、クラフト、香りや植物に関するもの、アートピースを販売しています。
「目を閉じて見つめる暮らしへ」
中庭に面したスペースではギャラリーとして作品展示も行います。2018年からDOORbooksで出版物を刊行。2021年から円相というタイトルの本を1年に一度のペースで発行しています。
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円相7
¥1,100
SOLD OUT
円相7 2023年11月3日刊行 税込価格1,100円 A5版120ページ 発行 DOORbooks 巻頭写真 有田耕太朗:日常のほとんどが自分の部屋での時間。それ以外は大学へ歩いて通い、近所に必要なものを買いに行く。光への感応が人一倍鋭敏な感性が捉えた、身近な風景に見る光を捉えたスナップ。 論考的エッセー「この人を見よ」 小倉健太郎:新たな小さな家族の誕生によって、より「生」の本質を探るべく、今回は中村哲の「生」を見つめる。宗教への問いも含めて、どこまでも自分を小さくして「生」を捉えることを、中村に継ぐにはと、問い続けた意欲作。 哲学「スピノザ直観知についての試論 」佐々木晃也:スピノザ哲学の中での直観知とは?前回に続き紐解いていく。極めて特殊な自己意識の経験たる直観知から「自由」はどのように規定されているのか。著者の具体例も含めてスピノザが論じた自由を考察していく。スピノザの自由を語る際に避けて通れないスピノザの「人間と神」が登場する。欲望の世紀に突入して今に至る私たちが、幾重にも通念を塗り変える契機を大いに含んでいる。 「多貴さんからの手紙」:芦屋のパンの名店べっカライビオビロート店主の妻であり接客を担当する松崎多貴さんからの手紙を掲載。日常や旅先で不意に訪れた浄福感について、素直でありのままが綴られて、そこに見える自分を横に置いて世界に預ける姿勢に、神秘へ至る一つの確かな道を感じさせる。 短編1「フランボワーズ」高橋香苗:平板な日常を真面目に送る主婦にも、不意に惑い溺れる状況はやってくる。自分の感情ではどうにも制御できなくても、まるで「これを見よ」と目を覚まさせる瞬間がくるのは何の働きなのだろうか。理性的な力を超えたものに身を置く主人公の振る舞いを描く 短編3「クープランを聴く人」高橋香苗:今まで会わずにいたのに、突然、この人に会わないといけないと、再会へ向かう意志が生じる。そうして何十年ぶりに会いに行った年上の女性との再会がもたらしたもの。 本文中 絵 川上陽介 その他エッセー 高橋香苗
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円相6
¥1,100
円相6 2023年2月15日刊行 税込価格1,100円 A5版106ページ 発行 DOORbooks 従来のスタイルである小説と論考のような随筆から、さらに哲学へのアプローチを誘う連載が始まりました。執筆者同士が事前にすり合わせることをせずに、今、書けることを書いていますが、意識的にも無意識的にも外へ現れるそれぞれの言葉が、小説、批評、哲学論考の形式をとりながらも、書き手三者の観念はなんらか重なるところがあります。説明し難いことを伝える一つの試みとして円相6はまた新しい段階を迎えました。 スピノザ哲学の研究者である佐々木晃也による新連載「スピノザの直観知についての試論1」は、難解なスピノザ哲学を通して、スピリチュアルな事柄、見えない領域への厳密なアプローチ、解釈を提供します。 短編小説は3編。老いた身の生々しい感情の発露の裏には、ある時期の徹底的な出来事が今も見え隠れしながら貫いています。団塊世代が老いを迎えようとする現代において、単に理想の老いの形を追うのではなく、そこにその人固有の拭い去れないものを見つめ直すことが書かれています。小倉健太郎による批評は、心の師匠である池田晶子の言葉をガイドに、石牟礼道子、ゴッホの、言葉を超越するコトバが内包する壮大なスペースから錨を下ろすようにして刻まれた言葉について、真に迫る文章が続きます。 また、柳宗悦著「私の念願」から抜粋した文章を紹介。
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円相5
¥1,100
円相0号からスタートして一年を経て5号目となります。中身は短編小説、随筆、お話、エッセーとくくることがでできますが、およそ文学という大きな器のほんの片隅を借りながら、「書く」ことを通して見つめ、読まれることを頭に入れながら書いたものが収められています。 毎日があっという間に過ぎてあっという間に時が流れる中で、ふと何かのきっかけで日々に風穴が空き、「そうだ自分は本来こうであった」と自分が「わたし」に触れることを、やはり人と人の出会いによって引き起こされる場面を描写するのに小説という表現形式はふさわしいです。今回の「ゆりかご」も1組のカップルが長年、お互いに棚上げしてきたことを見つめ直す過程を描いています。 随筆の「ある限定的な公平性」では、閉塞感を増し、様々な正当性や正義感に揺さぶられ続ける今日性において、文学の存在を明らかにしていきます。「私たちが物語や詩を生きている」それは生き方を示すのではなく「生」そのものだと結び付ける過程に、小林秀雄や村上春樹の文学者の切実な心からの言葉がガイドとなります。今号から、畑と音楽と題した文章が始まりました。畑仕事と音楽のやわらかな関係を描いています。 「歌う釣り人」というお話は川上陽介さんの絵から生まれました。 円相5 A5版 118ページ 本文著者 小倉健太郎 高橋香苗 本文挿絵 川上陽介 高橋香苗 表紙写真 酒井俊輔 ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、随時発送します。
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川上陽介作品集 小さい人
¥3,000
島根県大田市在住の川上陽介さんの初めての作品集です。2019年の初夏にDOORで行なった初個展の展示作品のほぼ全てを一冊の本にしました。「私の中に眠る小さい人が、絵の中のコトバを受け止める」その時、人はかつて小さな自分が見ていた風景に再び出会い、安心していた気持ちを思い出すことでしょう。個展に足を運んだ人の、いいものに触れた、という表情に背中を押されて作品集の刊行を決めました。稀な絵描きの心の風景です。 2022年4月3日発行 著者 川上陽介 編集 高橋香苗 デザイン 横山啓吾 印刷 製本 株式会社谷口印刷 発行 DOOR books 布張り箔押し製本 54ページ
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円相4
¥1,100
「信じること、疑うことを考えることで、人の存在が見えてこないか」 懐疑を重ねた上で究極の真に突き当たったデカルトに言及しながら、今回掲載の論考では、チェーホフの「かもめ」やおなじみの「魔女の宅急便」といった戯曲や物語を通じて、信じるために個人が光をどう見出すか。その手前で起こる“沈み込み”について展開する。 一方小説は、主人公の前に現れる人物との特異な関係が描かれる。通常の生活においても、見えない世界との接点は起こりうる。個人の特殊な体験が引き起こすそういった邂逅について、一つの死と生の接点を見つめ描いた小説。 死に伴う喪失感や絶望感、また自信のなさからくる劣等感は、ネガティブな意識として克服すべきものなのだろうか。克服しようとする前に、そこからある境地に到達する始まりだと捉え直すこと。あらゆる個人の“沈み込み”が、やがて独りで未明に飛び立つ祝福されるべき時を迎えることを、論考の示唆は、小説を補完していきます。 ルドルフ・シュタイナーの人間の額から頭頂部の湾曲についての神秘的な考察を紹介する文章も掲載。 表紙の絵は栗原悠太作 円相4号 税込価格1,100円 A5版94ページ 小倉健太郎 高橋香苗著 表紙写真 栗原祐太 本文挿絵 高橋香苗 本文写真 酒井俊輔 ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、月曜日と木曜日に発送します。
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円相3
¥1,100
記憶とは?円相3では小説も随筆も記憶が示すことを共通テーマとして展開しています。 随筆では、善と悪がどこからくるのかと、記憶が仕舞われた世界との関係を、精神科学者であり人智学の創始者であったルドルフ・シュタイナーの考察をガイドにしながら、紐解いていきます。一方で、悪と忘却の関係を哲学者ハンナ・アレントが遺した決定的な文章をもとに、悪の本質を捉えること。そして自らを省みる行為が最終的にはエゴを超えたセルフ、そして姿を超えた「相」へと浮かび上がらせていきます。 小説はある夫婦の結婚と離婚のお話です。忘れ得ない記憶に対し罪の意識が拭えない人物の思いがけない決意と行動。それが引き起こすドラマを、かたや決意できない人物を配して描いています。忘却と罪の意識と贖いについて。 また、越知保夫という批評家が遺した小林秀雄の風景論についての文章から、見たい風景ではなく、自然をどのように見るか、自然が示す沈黙の声を聞いてきた画家や詩人の尊い世界について再考しています。 円相3 税込1.100円 A 5サイズ96ページ 小倉健太郎 高橋香苗著 表紙絵 川上陽介 本文挿絵 高橋香苗 本文写真 酒井俊輔 ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、月曜日と木曜日に発送します。
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円相2
¥1,100
中身は小説と論考に近い随筆の2本柱のシンプルな構成です。 タイトルの「円相」は「円環」ではなく「円相」という通り、「相」にこだわっていますが、今号では、図らずも、その「相」を「すがた」と称して浮き上がらせました。 いずれ目の前から消えたとしても、残るものがある。目にした時よりもより鮮明に浮かび上がる「相(すがた)」。 人がある人物を、どのような人物だったかと思い浮かべるとき、その人だと思わせるものは何か。何を持ってその人なのか?そこにはその人の行動が大きく関係している。現代の、「こういう人として見られたい」という自己願望が肥大化する中で、果たして他人に定着されるその人たらしめるものは?かたや小説で、かたや随筆でその観点を持ちながら展開していきます。 「きれいな部屋」では、しぶしぶ通い始めたお茶の教室が、思いかげず主人公の人生を左右していくことになる。そこでの大きな出会いと別れが、いずれ主人公のその人らしい実りになっていくことを描いています。すぐそばで触れようと思えばいつでも触れたものが無くなる。それに伴う心の痛みさえ、いつしか尊いものだと導くものがある。 「火を盗ること、運ぶこと」ではシュタイナー、スピノザ、ウィトゲンシュタインの三賢人の言葉を通して、人はいかにして、大いなる相(すがた)として他人に定着されるのかと、果敢に論を進めます。 巻末に付録として別途、短編をつけていますが、本編を読んだ後の続編として読むことをお勧めします。 円相2 A5サイズ 134ページ 税込1,100円 小倉健太郎 高橋香苗著 表紙絵 宮岡俊夫 本文挿絵 川上陽介 高橋香苗 本文写真 酒井俊輔 ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、月曜日と木曜日に発送します。
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円相1
¥1,100
4月に円相0号を刊行して、今号は1号目として刊行しました。0号同様に、本屋店主と農産加工品事業主が、小説と随筆を担当し作った本です。 益々家にいることが多くなり、行動範囲は狭くなっていますが、好奇心の先はあちこちへと飛ぶ中、あらかじめテーマを決めてそれに即して書くというわけではないですが、今号の内容はいずれも「ある」と「ない」の曖昧な間に関する文章が揃いました。 見えない世界について書くことは、自分の信じることを他者へ拡大しかねないのですが、小説という形式をとると、それがかなりやわらぎます。「そうなるつもりではなかったのに、時にどこかから強い働きかけがきてあらぬ方向へとさまようことがなかった」というお話が3つ続きます。「友人の離婚」「花の約束」「森に舟を浮かべる」 随筆は、まさに「ある」と「ない」の考察が続きます。そこからドイツロマン派が浮かび上がり、果てはアラスカの土着の死生観まで及びます。自分の身体感覚や皮膚感覚をないがしろにせずに「ない」世界をどう捉えるかといった意欲的な文章。 さらに、建築家のペーター・ツムトアの「美しさの硬い芯」という言葉から、この類まれな建築家が記憶と美しさに極めて真摯に向き合っていることを改めて見ていきます。 現代美術作家のマーク・マンダースの作品が、そこに自画像と建物を表している、ということについて、私的な印象を文章にしています。 写真家の林田摂子さんの写真集を紹介。 紫陽花色の表紙。本文では川上陽介さんの挿絵を掲載。 ▼商品情報 円相1号 小倉健太郎 高橋香苗 著 A5サイズ 114ページ ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、月曜日と木曜日に発送します。
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円相0
¥1,100
本屋店主と農産加工品事業主が、小説と随筆を担当し作った本です。 今号は0号として今後に向けた準備号として刊行しました。 自分の場所で見つめ考え、文章に書いて、読んでもらう試みは、事前に確かめることを最小限にとどめ、偶然の産物に委ねています。 一人は5つの短編とエッセーを、もう一人は2つの随筆を書きました。人にとっては特に驚くようなドラマではなくとも、主人公にふと振り下ろされた事が、そこから少しづつ彼らを取り巻く世界が変わるということを、小説にすることで、読む者は身近に感じることができるものです。 語りえぬものについては、沈黙せねばならない、と随筆の中で引用された言葉が、5つの物語の奥にうごめく「なにか」を照らし出します。 2、3ヶ月に一冊の割合で刊行を予定しています。 ▼商品情報 円相0号 小倉健太郎 高橋香苗 著 A5サイズ76ページ ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、月曜日と木曜日に発送します。
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忠吉語録 発売中
¥1,980
国内初の低温殺菌牛乳の生産流通に成功した木次乳業の創業者の佐藤忠吉さんの名刺には「百姓」と書かれています。 山間の集落で、極めて高い意識の共同体の中心的存在として事を起してきた忠吉さんの元へ、子供を授かった母親が、これからをどう生きていけばいいのか、15年以上にわたり通い続け聞き続けた言葉がここに載っています。 数ある言葉の中から10個を選んで、次世代につなげるためにそれについて易しく解説します。 さらに忠吉さん自らによる、残して欲しい言葉が一つプラスされました。 発刊から2年過ぎて、忠吉さんを通して渡された言葉の重みはますます増すばかりです。 ▼商品情報 忠吉語録 野津恵子 著 森善之 写真 A5サイズ150ページ ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、月曜日と木曜日に発送します。
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仕事を考える ー 忠吉語録座談会の記録
¥500
忠吉語録刊行後、一番反響のあった言葉が「地域は鎮静化すべきだ」。 そこから、私たちはどのように仕事を捉え進めていけばいいのか。 忠吉語録に携わった者たちが、改めて忠吉さんの今の言葉を聞こうと集まって話した記録集です。 そこで語られた「とも生きの世界」という言葉に、常に人と地域とともに生きる共生が身体の芯を貫いてる忠吉さんの姿を改めて見ます。 ▼商品情報 仕事を考える 忠吉語録座談会の記録 佐藤忠吉 森善之 森田一平 A5サイズ42ページ ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、月曜日と木曜日に発送します。
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Out Of Gravity
¥1,650
DOOR15周年にあたり刊行した一冊。 松江市の住宅街にある自宅の一部で本屋を始め、ここまできた時を振り返る時、ある言葉からいつも気持ちを切り替えて進んできたことに気づきます。 歌、子ども、天使、花。 いずれも重力に従って生起する事象の外に出られることを感じさせてくれる言葉です。 それらと遠からず関連する写真、エッセー短編小説を掲載しています。 ▼商品情報 Out Of Gravity 重力の他に在るもの 高橋香苗 著 酒井俊輔 写真 A4変形版 40ページ 本屋DOOR15周年記念の刊行物 ▼配送について スマートレターにて配送いたします。 複数ご注文の場合は、レターパックにてお送りします。 発送は入金確認後、月曜日と木曜日に発送します。